ilm20_ac01001-s.pngゆめたね☆キッズレンジャー 2012年度

 ゆめのたね(夕日寺自然体験実行委員会)がおこなっている自然体験プログラムの報告や、準備作業などの様子をブログ形式でご紹介します。

2012.8.3(金)〜4(土) 第4回 里山里海宿泊体験!


ゆめたね☆キッズレンジャー「里山里海宿泊体験」
開催日 2012年8月3日(金)~4日(土)
会 場 のと海洋ふれあいセンター、九十九湾探勝道、真脇地区山林ほか(宿泊:能登少年自然の家)
参加者 子ども20名、大人7名、スタッフ9名、合計36名

 いよいよお泊まり体験のスタートです。連日の猛暑で子どもたちの体調管理には万全を期して臨みます。バス会社(なるわ交通さん)のご好意により、ちょ~デラックスなバスでの宿泊体験となり、思わずにんまり。

 出発前からゆめたね☆キッズは、ハイテンションです。今回の体験では、親から離れ初めての宿泊というお子さんもいらっしゃいます。どうせ行くなら大勢でワイワイやろう!せっかくの機会なので、楽しみましょうと、保護者の皆さんにも参加を呼びかけたところ、なんと、7名のお母さんがご参加くださいました。いろいろな場面でご協力していただいて、ありがとうございました。

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 能登到着後、アカテガニのお出迎え(?)です

 アカテガニは大潮で満潮の日暮れ時に、普段暮らしている湿った森から海辺へと移動し、海へ卵を放す森と海を行き来する生きものです。特徴的な赤いハサミと甲羅の「ニコちゃんマーク」に愛嬌があり、子どもたちには大人気であります。
 他にもクロベンケイガニも観察することができました。たくさんのカニの出現に、キッズレンジャーのテンションあがりっぱなし。

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アカテガニを探すのにみんな夢中(^_^)


 のと海洋ふれあいセンター到着後は昼食をとって、いよいよ海の活動です。

 4年生以上はスノーケリング教室へ。

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スノーケリング時の注意点などを真剣にききます

 まずは、スノーケル、マスク、足ひれの使い方をマスターしないと、海中観察できません。スノーケルを使った呼吸方法が一番のポイントです。鼻呼吸はしないで、口呼吸をマスターしないと… これが以外や以外、ムズカシイのであります。悪戦苦闘しながらも出来るようになりました。

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 海の中は、ワンダーランド。日常の世界とはちょっと違っていて、独特の雰囲気があります。伸びたホンダワラ類の海藻は、生い茂る木々のようにも見え、海の中にも森が広がっているようです。魚たちがあっちにもこっちにも。まるで蝶やトンボのようにも見えたり、全くそうでなかったり。

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 海の透明度はいまひとつではありましたが、たくさんの生きものを見つけることができました。この生きものを育む海は、森とつながっているということを、今回の活動で感じてもらえたらいいなぁ。

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スノーケリングはどうだったかな?

 1~3年生はライフジャケットを装着し、磯の生き物観察&海あそびへ。初めての海遊びというキッズレンジャーもいて、おっかなビックリの様子は、最初だけ?だったようです。

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まずは、浅いところで水に慣れました

 まずは浅めの場所で足からすこしずつ入っていきました。はじめは海水浴のような感じでしたが、1人が生きものを見つけると、みんな岩と岩の隙間にいるヤドカリを捕まえたり、木道の足場に隠れるカニを捕まえたり、生きもの探しに夢中になりました(^_^)

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探してみると、いろいろ生きものがいるね

 1時間ほどして、次の場所に移動です。今度はもう少し深くて、磯っぽいところです。海の中に作られた6角形の足場をわたっていくと、岩のトンネルも…

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ちょっと怖い海の中の一本道(^_^)

 場所を移してもみんなの興味は生きもの探し(^_^) ウミウシやアメフラシ、ヤドカリ、カニなどたくさんの生きものを探して、ペットボトルで作った特製?の観察箱に入れました。最後に、みんなで「こんなの捕まえたよ!」と発表会をしました。

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捕まえられなかったけど、ちいさな魚もたくさん見られました



 宿泊先は能登少年自然の家。建物は船体をイメージしています。
 美味しかった食事。お腹いっぱいになりました。

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さお、晩ご飯(^_^) おかわり自由なのでたくさん食べてね〜

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星観察にきたけど、今晩は満月(>_<)


 二日目の朝、夏休みはお決まりのラジオ体操で、1日のはじまりです。

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6年生がお手本になって、みんなでラジオ体操

 海岸を歩いてみると・・・・何かを見つけました。
 ゴミって何だろう? 自然にかえるものと、そうでないもの。このゴミはどこからやってきたのだろう? 私たちが捨てたものはどこへ流れ着くのだろうか?

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いろいろなものが流れ着いているけど...

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日・中・韓

 大好きな生きものを守るために、私にできることを考え、実行する。大切なことは何でしょうか。答えは一人ひとりのハートの中にあります。


 能登町真脇地内へ移動し、猛暑の中、能登の森林・里山林整備に汗を流します。この活動は石川県の森づくりボランティア活動の推進事業のひとつとして行うことができました。
 講師に石下哲雄さん(石川県健康の森館長)をお招きし、森の役目や海と森のつながりについてお話をうかがいました。その後に実際に森に入って、石下先生の指導で除伐作業を体験しました。森の中は、暑さが凌げて木々の持つ力を実感します。作業ではみな真剣。やってみると、結構楽しいね!

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木陰で石下先生からお話をうかがいました

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かわりばんこにノコギリをつかって間伐をしました

 約1時間の作業でしたが、キッズレンジャーのガンバリのお陰で、森は風とおしが良くなり、スッキリとしました。ここを、ゆめたね☆キッズレンジャーの能登での活動拠点にできたらいいね。

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みんなのおかげで明るい森になりました(^_^)

 汗でベトベトになった後は、真脇温泉につかって、サッパリしました。お腹がペコペコ。お弁当もペロリ。

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お風呂にはいってさっぱりした後はお昼ご飯(^_^)

 この二日間の体験をふりかえります。何を感じたかな?どんなことに気がついたでしょうか?グループの中で話し、それから、全体の中でも話しをしてもらいました。

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ふりかえりノートを書く姿はみな真剣でした

 帰路につきます。バスの中はこんな感じ。お疲れさま。どんな夢をみているのかな?

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 お父さん、お母さんのお出迎えを受け、元気に「ただいま」の声。一人でお泊まりができたことの安堵感もあってみんな、とても良い表情でした。「やって良かった。」と、思う瞬間であります。

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無事に帰ってきました(^_^)

 今回の宿泊体験では、キッズレンジャーの一人ひとりの距離感が縮まったように感じました。高学年は自らすすんで小さい子を支援し、あたたかい雰囲気の中、安心できる仲間となったことがとても大きな成果だったと感じました。

 石川県の豊かな自然を体験し、自然の力と自然の大切さを実感する中で、子どもたちも、そこに関わる私たち大人も成長し、未来を創造していくことができます。

 一緒に活動できたこと、参加してくださったキッズレンジャーと保護者の皆さま、ご指導いただいた方々、協力していただいた、のと海洋ふれあいセンター、のとスノーケリング研究会海もぐら、能登少年自然の家、縄文真脇温泉、山の持主さん、真脇のみなさん、なるわ交通さんに心より感謝しています。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 また、能登へ来るね。

(文:mochico)